【感想/評価】「THE LAST OF US PART Ⅱ(ラスアス2)」は酷評や批評は納得の蛇足ゲーだった【ネタバレあり】

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リマークス
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こんにちは、リマークスです。
復讐をテーマにした「ラスアス2」をクリアしました。

前作「THE LAST OF US(ラスアス)」は神ゲーでした。(過去形)
本作「THE LAST OF US PART Ⅱ(ラスアス2)」の評価は荒れています。
海外のmetacriticというサイトでは評論家レビューが95点と高評価に対し、
ユーザーレビューの評価は4.4点と低評価を叩きだしています。
(2020年6月25日現在)

なにがすごいって合計77,849レビューというすさまじい母数です。‬

思わず立ち止まってしまうような美麗な景観、
オート照準やカメラ設定、字幕等のアクセシビリティの充実、
続きが気になって仕方がない物語への没入感、
手に汗握る感染者や人間とのバトル等を含めると、
現世代ゲームの中でもトップクラスなのは間違いありません。

私自身、本作は神ゲーではなければクソゲーでもない、
総合的にみるとぎりぎり蛇足(良)ゲーだと結論づけています。

批判や酷評されている原因と考えられるのは、その物語の酷さです。
たしかにこの部分に関しては引っ掛かるところが多く感じましたので、
今回の記事ではちょっとネガティブ寄りなレビューになります。

※ネタバレ全開で書いていますので、
ネタバレを見たくない、まだ途中の方はブラウザバックお願いします。
  • なぜエリーが再び旅を出ることになったのか
  • 「ラスアス2」の物語をかんたんに知りたい
  • 「ラスアス2」の結末を知りたい
  • 「ラスアス2」は神ゲーではなく蛇足ゲーの理由
タイトルTHE LAST OF US PART Ⅱ
開発元ノーティードッグ
販売元ソニー・インタラクティブエンターテインメント
ジャンルアクションアドベンチャー
プラットフォームPS4
価格7,590円
クリア時間20時間~30時間
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「ラスアス2」はプレイヤーの感情を引き出すことに成功したが結果的に蛇足ゲーになってしまった。

蛇足(だそく)とは中国の故事。出典は『戦国策』斉策。余計な事、不必要な事などの例えとして用いられる。
蛇足wikiより引用

前作(ラスアス)でエリーは寄生菌のバンデミックが発生した世界で、
感染者に噛まれても変異せず抗体を持っている、
唯一無二の人間であることが判明します。

エリーの細胞を使ってワクチンを作るには既に脳にまで達しているため、
人間1人(エリー)を犠牲にして世界の感染を抑えるか、
エリーの命を守る代わりに感染拡大を犠牲するかの二者択一を迫られます。
ジョエルは後者のエリーの命を救ったことで「ラスアス」は幕を閉じました。

前作をクリアしたプレイヤーであれば、
「これからあの2人どうすんねん」
「せっかくワクチンをつくる機会を潰してしまった」
「2人は重い十字架を背負うことになる」と想像に難くないです。

本作でその後の話をそのまま掘り下げてしまうと、
2人はひっそりと平和に暮らしましたとさチャンチャンと終わってしまいます。

そこで必要なのは再び旅に出ざるを得ない動機付けであり、
(開発元)ノーティドッグが用意した演出は最悪の起爆剤だったのです。
エンターテインメントとして心が締め付けられるような演出で、
プレイヤーが同じベクトル(方向)で憎悪の炎をたぎらせることになります。

最初から最後まで負の感情を持ったまま遊び終えた感想として、
溜飲が下がることはなくただ虚しさだけが残るゲームでした。
エリーの心の機微を感じ取れたことが唯一の良心だったかもしれません。(後述)

こんな演出をするぐらいなのであれば、
前作「ラスアス」の時点でその先の物語はプレイヤーのご想像にお任せます。
で締めくくっていたいた方が不快な気持ちや結末を見せられずに済むからです。

エリーが再び旅にでることになった凄まじい出来事の描写は本当に必要だったのか?

「ラスアス2」を買うプレイヤーは、
「ラスアス」を遊んだことのあるプレイヤーが多いと思います。
「ラスアス2」が発売される前に公開された映像の中で、
ジョエルが登場したことからまた2人旅をできると喜んだプレイヤーも多いはず。
私もその1人です。しかし残念ながらその夢はかなうことはありません。

厳しくも優しい良き父のようにエリーに接していたジョエルが、
アビーによる凄惨な拷問で苦しみながら死んでいく描写で心がえぐられます。その描写がまたえぐいったらありゃしないんです。
  1. 銃でジョエルの足を撃ち抜いた後、あえて止血
  2. アビーがゴルフクラブでジョエルに殴打(場面暗転)
  3. エリーが拷問現場に突入するもあえなく捕まる
  4. (エリーの目の前で)アビーから何度も何度もゴルフクラブで殴打
  5. 「もうやめて」「殺さないで」と泣き叫ぶエリー
  6. 最後に頭を思いっきり振りぬかれジョエル絶命
  7. 仲間のマニーが動かなくなったジョエルに「地獄へ落ちろ!」と唾を吐きかける
【ラストオブアス2】ジョエル最期のシーン【The Last of Us 2】
リマークス
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「ラスアス」を遊んだプレイヤーであれば、
ここで離脱してもおかしくないほどの衝撃です。
私は思わず泣いてしまいそうになりました。

劇中のエリーの日記でもジョエルへの拷問がいかに凄惨だったか伺えます。
エリー自身もPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症することになります。

ジョエル彼を思い浮かべると
切り裂かれた肌、緩んだ顎、飛び出した内臓
ばかり思い浮かぶ、

そんな風に彼女の記憶に残るのは嫌だ。
だったら1人で死んだ方がマシ。

第三者の人間からすると世界中に広がり続けるパンデミックに対し、
ワクチンを作る機会をぶち壊したジョエルは大戦犯でしょう。
アビー個人のジョエルを殺したい動機(後に判明)も理解することはできます。
それでもジョエルをなぶり殺しにする必要あるのか?

「ラスアス2」を作るため、エリーを旅立たせるため、
ジョエルの死をダシにしている
しか思えませんでした。
「ラスアス」を遊んだ私からすると、
「誰もそんな演出を望んでいなかった」と裏切られた気持ちになりました。

「ラスアス2」はW主人公で並行した時間軸で進むことでアビーの物語の掘り下げるもチープな茶番劇だった

本作はエリーとアビーのWヒロインならぬW主人公で物語は進んでいきます。
ここだけ文体を捉えられると「それどんなギャルゲー?」と誤解されそうです。
あくまで復讐劇なのでうっふキャハハ要素なんてほぼ皆無です。
(0とは言っていない)

最初こそエリー視点のみに焦点が当てられ、
「おのれアビー!よくもジョエルをなぶり殺してくれたな!絶対に許さねぇ」
エリー同様プレイヤー自身も復讐の炎をたぎらせながらプレイすることになります。

そして物語の中盤以降、
復讐の対象者であるアビーに操作するキャラが切り替わります。
同じ時間軸であの時どんな行動をしていたのか体験することになり、
小説や映画などでよく見られる手法が「ラスアス2」でも使われています。

アビーの環境や性格、境遇をプレイヤーが体験することになります。

  • アビーの父親は「ラスアス」の病院でジョエルに撃ち殺されたんだ。
  • アビーはお人好しなくらい仲間を大事にする良い奴なんだ。
  • アビーは敵対勢力でも助けられた兄弟を絶対に見捨てない奴なんだ。
  • アビーは仲間を全員殺され軍からも裏切り者とされている奴なんだ。

「アビーってめちゃくちゃかわいそうな奴ナンダー(棒読み)」

これでもかといえるくらいかわいそうエピソード盛り盛りで、
プレイヤーに同情させる展開の仕方が見え見えでした。
途中から予想通りすぎて読めてしまいチープな茶番劇にしか見えませんでした。
(強姦から妊娠までさせられていたらよくあるケータイ小説化しそう)

エリーだけの一方的な視点だけではなく、
アビー側の視点で分かることもあると伝えたい意図は分かりましたけどね。

ミイラ取りがミイラになってしまった挙句、ご都合主義者のエリーにがっかり

エリーがアビーの仲間であるノラに対して、
アビーの居場所を吐かせるシーンがあります。

ノラに対してどんなことをしたかは描写されてないので分かりません。

しかし最初に仲間の居場所は吐かないと言っていたのが一転、
アビーの居場所を吐かせることに成功していること、
エリー自身も焦燥していることから拷問をして吐かせたと推測できます。

エリーまで惨い拷問までしてしまった時点で、
人間として引き返せないところまで来てしまったと落胆してしまいました。

「ラスアス」の時からその杞憂をしてしました。
感染者はともかく生身の人間を初めて殺してしまってから
エリー自身のエゴのために人を殺すことに抵抗感が薄れてくるんですよ。

本作のノラの拷問以降、
復讐に取り憑かれた悪魔のようになってしまいます。
まるで「ラスアス」の時の荒んでいたジョエルのように、
容赦なく感染者や人間を殺していく姿と重なってしまったのです。

エリーだけは人としての感染者や略奪、暴力が渦巻く世界でも、
人としての倫理感を待ったまま成長して欲しかったのです。
(あくまで私、個人の希望です)

そのあとアビーの仲間であるオーウェンとメルともみ合いになり殺害
(知らなかったとはいえ)妊婦であるメルを殺してしまったことを知り、
深い罪悪感に苛まれ思わず泣き出してしまうエリー。

今度はアビー視点になり妊婦であるディーナがアビーに殺されそうになった時
「その子は関係ない」「妊娠しているの」とアビーに助けを乞います。
ケンカではなく命のやり取りするほどのレベルの話なのにいまさら、
「そりゃ都合よすぎだろ!」とつっこまざるを得ませんでした。(茶番その2)

敵である妊婦であるメルを殺しておきながら、
いざ逆の立場になると今度は妊婦であることを免罪符にして、
ディーナを助けてもらおうだなんて都合が良すぎます。

そんなエリーの都合の良いお願いに対して、
アビーも「2度と顔を見せるな」とエリーとディーナを見逃してあげるのです。
ジョエル殺害時にエリーを見逃したから復讐者としてエリーが現れ、
仲間を次々と殺害されたのにまた見逃すとかありえます?

ちなみにこのあとまたエリーに襲われることになりますw

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復讐の連鎖の先に待っていたのは虚無感とエリーの心の機微だった

「ラスアス2」の大筋はこんな感じです。

  1. アビーがジョエルを殺害
  2. エリーが復讐する旅の道中、アビーの仲間を殺害
  3. アビー1人だけになりエリーを強襲し勝利
  4. 2回目の見逃したエリーが再び復讐の旅へ
  5. アビーは別組織に捕まり磔(はりつけ)の刑にされ衰弱
  6. エリーはアビーを開放し最後の死闘
  7. エリーの勝利目前になるもアビーを開放
  8. エリーが「もういって」と言い放ちそれぞれ分かれエンディング

アビーはジョエルを殺害したことで復讐は完了しています。
エリーはアビーを殺害しないことにはPTSDを乗り越えられないと思い、
アビーの息の根を止めるまで復讐する旅は終わらないと考えていたのです。

最後の殴り合い(エリーは刃物所持)の結末の末、
エリーがアビーの息の根を止めるあと一歩のところで止めてしまいます。
そのまま両者、生還した状態でエンディングを迎えます。

「結局、復讐とはなんやったんや」
「なにこのモヤモヤした終わり方」

両者が幸せになることもなければ片方それぞれが失った代償が大きすぎて、
プレイヤー自身も心の中に泥が募るような息苦しさを覚えると思います。

そのあとエンディングでジョエルとエリーが2人で会話するシーンに繋がり、
ここが実は超重要で最後にエリーがアビーを開放した理由となります。

エリー「私はあの病院で死ぬはずだった」

エリー「生きたって証を残せたのに」

エリー「それを奪ったんだよ」

ジョエル「もしも神様がもう一度チャンスをくれたとしても・・・」

ジョエル「俺はきっと同じことをする」

エリー「わかってる」

エリー「一生そのことは許せないと思う

エリー「でも許したいとは思っている

リマークス
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アビーがジョエルを殺したことは許せないけど、
復讐に駆られPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ
自分自身(エリー)を許そうとする心の変化だと私は感じました。

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最後に

「ラスアス」の冒頭ではジョエルの愛娘が死亡し、
「ラスアス2」の冒頭ではジョエル自身が死亡し、
いずれも衝撃的なシーンから物語が始まります。

人にはよってはジョエルの死亡で離脱する人もいるかもしれません。
ただそこで「ラスアス2」のわずかな部分だけを体験しただけなのに、
「クソゲー」「駄作」と批判するのだけは止めて欲しいです。

ジョエルはかならずしも英雄ではないですし、
アビーからすると父親を殺した憎き対象でしかありません。
エリー自身もまた復讐に取り憑かれたあまり苦しめられます。

本作では復讐や暴力をテーマにしているだけあって、
血で血を洗うような生臭い描写が終始続きます。
誰も得しない結末で神ゲーではありませんが、
遊んだ人の記憶にはずっと残るようなゲームであるように感じました。

前作「ラスアス」のレビュー記事はこちら

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